
高校受験は長期戦です。
中1・中2のうちに知っておいてほしいのは、中3の自分に過度な期待をしすぎないでおこうということです。
というのも、高校受験では、まとまった受験勉強の時間を確保するのが簡単ではないからです。
入試直前まで新しい単元は続きます。
理科や社会では、中1・中2に学んだ内容が復習できる機会は多くありません。
実際に、腰を据えて総復習ができる期間は、夏休みの約1か月と冬休みの2週間ほどです。
内申点も2学期が終わった時点で確定してしまいます。
つまり、中3の直前期に大きな成績向上を期待するのは、現実的とは言えません。
今取り組んでいる勉強で、その場で解決しなかった理解不足は、借金のように積み重なり、中3の冬になって一気に自分を苦しめます。
だからこそ大切なのが、「わからないことを貯めない」ことです。
授業で聞いてわからなかった内容、問題集でなんとなく答えを写して終わらせた問題、解説を読んでも腑に落ちていない部分。そうした小さな「わからない」を放置しないことが重要です。
その日の勉強、その単元のうちに整理しておくことで、後から大きな負担にならずに済みます。
中3で頑張るのではなく、今この時点からどれだけ積み重ねられるかで進路は決まっていきます。
中3になったからといって、急に時間が増えるわけでも、魔法のように理解力が上がるわけでもありません。
中1・中2のうちに積み上げた理解の量が、そのまま中3での伸び幅になります。
ただ解いて終わりにするのではなく、「なぜそうなるのか」「次に同じ問題が出たら解けるか」を意識する。
その積み重ねが、受験期に自分を助ける一番の力になります。
目先の1問、1ページを大切にして勉強してほしいです。
今日は中2・中1の生徒に、そんな話をしました。
少しでも伝わってくれていればと思います。



