兵庫県公立高校入試の数学で合格点を取るための3ステップ学習法
しのはら塾長
兵庫県公立高校入試の数学は難易度が高い教科です。

兵庫県公立高校入試で、数学は例年平均点も低く、80点以上の高得点を取ることが難しい教科です。
だからこそ、大切なのは基本的な問題でしっかり正解を出して、点数を積み上げていくことです。

今回の内容

①兵庫県公立高校入試の数学の得点分析
②兵庫県公立高校入試の数学の目標点
③兵庫県公立高校入試の数学で合格点をとるための基本方針
④兵庫県公立高校入試の数学で合格点をとるための学習法3ステップ

今回の講義では、兵庫県公立高校入試の数学の得点の傾向と偏差値別の目標点、そして実際の学習法を3ステップに分けてご紹介します。

兵庫県公立高校入試の数学の得点分析

兵庫県公立高校入試の数学の過去4年間の平均点の推移は以下のとおりです。

  • 2018年:54.9点
  • 2019年:51.7点
  • 2020年:52.3点
  • 2021年:52.6点

また、受験生全員における高得点率(80点以上)は以下のとおりです。

  • 2018年:3.1%
  • 2019年:2.4%
  • 2020年:5.1%
  • 2021年:3.9%

また、2021年入試の得点の分布は以下のとおりです。

  • 0~19点:5.0%
  • 20~39点:13.5%
  • 40~59点:46.0%
  • 60~79点:31.6%
  • 80~100点:3.9%

※兵庫県教育委員会入学者選抜実施結果による

数学の得点の傾向

兵庫県公立高校入試の数学における最大の特徴は高得点率が他の教科より低いということです。

ですが、実は細かく数字を見てみると60点から79点を取っている受験生はかなり多いです。
これは平均点より高い点数を取っている受験生が多いということ。

また、反対に20点~39点と低い点数に終わってしまった受験生も多いです。

しのはら塾長
60~70点台を取れる受験生と、30~40点台の受験生との二極化!

2021年受験は例年より少しやさしいかも・・・

2021年の入試問題は例年よりも難易度が高い問題の出題は抑えられていた印象です。
2021年春の入試に関しては、2020年春の学校の一斉休校などの影響があったのではないかと考えています。
2022年以降の入試では2020年までのような難易度の高い問題が帰ってくる可能性もあります。

兵庫県公立高校入試の数学の目標点

得点傾向からわかることは、数学は満点を狙う教科ではないということです。

偏差値 目標点
偏差値64~69
(受験生上位10%)
75点
偏差値61~63
(受験生上位20%)
70点
偏差値58~60
(受験生上位30%)
65点
偏差値55~57
(受験生上位40%)
60点
偏差値53~54
(受験生上位50%)
55点
偏差値51~52
(受験生上位60%)
50点
偏差値48~50
(受験生上位70%)
45点

この表は2021年の問題レベルでの偏差値別の目標点です。

たとえば偏差値60は受験生全体のおよそ上位20%にあたります。
その範囲に入るには70点台が取れていればOKです。

高校別の偏差値と目標点の関係については以下の講義で解説しています。
>>【2022入試】兵庫県公立高校入試の平均点と各教科の傾向|高校別合格目標点)

英語の偏差値60が80点ぐらいであることを考えると、数学のテスト問題の難易度の高さがわかります。

最高レベルの偏差値64以上の高校を目指すとしても受験生の上位10%=75点以上が目標になります。

しのはら塾長
数学では 満点を狙う必要はありません!

兵庫県公立高校入試の数学で合格点をとるためのプランニング

それでは今回は最上位校の目標である75点を例に「どうやって合格点を取るか」というプランニング(計画)をしてみたいと思います。

「テストなんて、できるだけ高い点数を目指して解くだけなのでは?」
と思った人は少し待ってください。

満点狙いなら、最初から順番に解いて、どんどん点数を取っていけばいいんです。

ですが、目標は「75点」です。
ということは、反対に言うと25点は落としても良いと言うこと。

兵庫県の公立高校入試の数学は問題数の割に時間が非常に短いです。
高校入試の数学を15年間以上指導している僕が解いても、「時間が短いな」と感じる時もあります。
そのため、難問に時間を取られすぎたりすると試験時間が足りないということを起こしてしまいます。

さらも、プランニングをしておくことで日ごろの学習でどういったことに取り組むべきかについても考えられるようになります。

「計算問題は落としてはいけない。だから、日ごろの計算から素早く正確にできるように解く練習をしよう」と言った具合です。

「合格点をどうやって取るか」を考えておく。
安定して点数を取るために必ずやっておくべきことです。

また、今回は最上位校の75点を目安にしましたが、自分の受ける高校のレベルに合わせて調整してみてください。

しのはら塾長
過去問を一度解いてみて、「自分はこういう感じで合格点を取ろう」という指針を立てると良い感じ!

実際に兵庫県の公立高校入試で75点を取るプランは次の通りです。

  • 大問1の計算問題と大問2の文章題は絶対落とさない
  • 大問3以降は基本問題で点数を積み重ねる
  • 難問対策は関数からがオススメ

この3つに意識して学習に取り組めば、トップ校の合格点である75点も見えてきます。

①大問1の計算問題24点+大問2は落とさない

  • 大問1:計算や図形の基本問題→3点×8問=24点
  • 大問2:文章題→3点×5問=15点

兵庫県の公立高校入試は例年大問1で計算や図形の基本問題・大問2で文章題が出題されます。

兵庫県公立高校入試の数学は後半は難問が出題されます。
「試験時間内にこんな問題解ける中学生いるの?」って問題も普通に出題されます。

そして大切なことは、基本問題と難問で配点がほとんど変わりません。

しのはら塾長
基本的な問題が出題される大問1と大問2で失点しないこと!

②大問3以降は基本問題で点数を積み重ねる

2021年の入試では、大問3から6の(1)(2)で正答率30%以上の問題の配点を合計すると33点でした。
(大問3(1)(2)(3)11点・大問4(1)(2)(3)①12点・大問5(1)(2)7点・大問6(1)3点)

これらの問題は、学校のワークのレベルの問題の学習で解けるようになります。

正答率30%と聞くと難しいのでは?と感じるかも知れません。
ですが、その他の問題では正答率2%の問題などもあります。
それらと比べると、正答率30%の問題はしっかり勉強ができていたら解くことができる問題と言えるでしょう。

①大問1+大問2=39点
②大問3以降の基本問題=33点

以上で合計72点です。
難問が解けなくても最上位校の合格点が見えてきました。

しのはら塾長
取れる問題でしっかり取ることが大切です

実際の試験でどの問題を解く?

「正答率の高い問題と言われても実際の試験ではわからないじゃん」と言う人のために一つヒントを。

しばらく考えてみても、どうやって解けばいいのか全く見当も付かない問題。

そんな問題に試験の時間を使うことはやめておいた方がいいでしょう。

とにかく兵庫県公立高校入試の数学は時間との闘いです。

「いや、わからんぞ」という問題に時間を使うのではなく、「考えればいけそう」という感触がある物に時間を使うようにしましょう。

過去問の演習などで時間の都合で飛ばした問題は、試験を解き終わった後で時間を掛けて考えてみる。そして解説確認や、やり直しは丁寧に行なうようにしましょう。

③難問対策は関数からがオススメ

大問1の計算問題24点、大問2からの(1)(2)の比較的簡単な問題でここまでで72点。

最上位高校合格のために必要な75点を取るために、難問の中でもどの問題に手を出すべきかということもプランニングしておきましょう。

難問対策は、関数から学習するのがオススメです。

関数の大問の最後の問題では毎年難しい問題が出題されています。(2021年は正答率6.8%)
60点くらいが目標だという受験生は、ここは正解できなくても十分合格点が狙えます。

ですが、上位校を目指す生徒は関数の難問での得点を目指すべきです。

というのも、他の大問での難問は毎年出題パターンが変わるので対応が難しいからです。
特に大問6のような思考力系の問題で正解することはとても難しいことです。

その点、関数は比較的似た問題が出やすいです。
そのため難問対策は対策がしやすい関数から学習するのがオススメです。

合格点をとるための学習法3ステップ

兵庫県公立高校入試の数学で合格点を取るための勉強法は次の3ステップです。

  • 学習ステップ①学校ワークレベルの基本問題演習
  • 学習ステップ②過去問・予想問題を使ったテスト形式演習
  • 学習ステップ③応用問題の演習(関数から)

ペースの目標は、冬休みまでに学校ワークレベルの基本問題を解く力を身につけること。
そして冬休みからは過去問などを使って実際のテストの形式に慣れていきましょう。
関数の難問については過去問の演習と並行して行ないましょう。

学習ステップ①学校ワークレベルの基本問題演習

まずは基本問題をしっかり解く力をつけましょう。

学校のワークの他には学研の中学ニューコース問題集がオススメです。

学校のワークが書き込みだらけで使えないだとか、なくしてしまったと行った場合はニューコース問題集を使うのが良いでしょう。

中1の計算問題など、簡単だと感じる問題もあると思いますが、そうした問題もミスをしないことに注意しながら全て解くようにしましょう。

そして、解説を読んでもわからない問題があれば先生に聞きに行く。

数学では少しでも理解できていないことがあると、次に似た問題が出たときも解くことはできません。

それが入試本番で「あの問題見たことあったのに解けなかったー」ということに繋がってしまいます。

そのため、わからないことは必ず質問をするようにしましょう。

学習ステップ②過去問を解いて自分の得意と不得意を知る

学校のワークやニューコース問題集を終わらせた後は、過去問を解きましょう。
目安としては冬休みからは過去問・予想問題の学習をスタートしましょう。

いぶきWebスクールオススメの過去問については以下の講義で紹介しています。
>> 兵庫県公立高校入試の過去問題集選び方ガイド【おすすめの3冊を徹底比較】

過去問演習は解き終わった後が大切です。
「良かった/悪かった」と、点数だけに注目するのはオススメしません。
間違えた問題は必ずやり直し、わからない問題を残さずに勉強を進めましょう。

さらに、自分はどういった問題が得意で、どういった問題が苦手なのか。
過去問で解けなかった部分を、入試までにどうやって学習するのか。
そういったことを意識しながらに行ないましょう。

実際には、正答率の高い問題での不正解を重点的に学習しましょう。

「過去問を解く→学校ワーク・ニューコース問題集をやり直す→過去問を解く→・・・」
この繰り返しで基本的な問題をしっかり解ける力をつけていきましょう。

正答率は兵庫県の教育委員会のHPで調べることが可能です。

学習ステップ③応用問題の演習(関数から)

基本的な問題をしっかり解ききる力がついてきたら、英俊社の近畿の高校入試使って応用問題を解く力をつけましょう。

さきほどもお話ししたとおり、応用問題の演習は関数から始めるのがオススメです。

近畿の高校入試にはかなりレベルが高い問題も含まれていますが、兵庫県の公立高校入試の難問対策だと思って取り組むようにしましょう。

これも、わからないところが出た時は質問に行き、わからないことを残さないことが大切です。

今回のまとめ

兵庫県公立高校入試の数学の得点分析

平均点は例年50点代真ん中くらいです。
80点以上取ってる受験生の割合が他の教科と比べ低いです。
満点を狙う教科ではありません。
最上位校を目指す受験生の目標点は75点、偏差値60の上位校を受ける受験生の目標点は70点以上を目指しましょう。

兵庫県公立高校入試の数学で合格点をとるためのプランニング

①大問1の計算問題と大問2の文章題は絶対落とさない
②大問3以降は基本問題で点数を積み重ねる
③難問対策は関数からがオススメ

兵庫県公立高校入試の数学で合格点をとるための学習法3ステップ

今回学習した学習法は次の3ステップです。
学習ステップ①学校ワークレベルの基本問題演習
学習ステップ②過問・予想問題を使ったテスト形式演習
学習ステップ③応用問題の演習(関数から)

数学はわからないことが少しでもあると、次に同じような問題が出ても解くことができなくなってしまう教科です。

1つ1つの勉強でわからない問題を残さないようにしましょう。

今回の講義は以上です。
これからも兵庫県の中学生や、高校合格を目指す受験生にとって役立つ情報を発信していきます。

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