理科の点数が上がる勉強の仕方をご紹介します!!
兵庫県公立高校入試において、理科は毎年平均点は低く80点以上の高得点を取ることが難しい教科です。
平均点36点、80点以上の高得点率0.1%(1000人に1人)になったりと、兵庫県の公立高校受験生を長年苦しめてきた教科です。
まず、はじめに大切なことを言うと、理科は暗記だけで高得点が取れる教科ではありません。
理科の現象の仕組みを知り、計算問題が解けるようにならなければ得点を取ることはできません。
また、兵庫県の公立高校入試の理科の問題は問題形式に大きな特徴があります。
それは、大問ごとの文章がとても長いということです。
定期テストでは見ることがないような長いリード文(問題文)から、理科的な現象をしっかり読み取り答える力が必要な問題です。
だからこそ、合格点を目指すためにはしっかり対策をして勉強することが重要です。
今回の内容
①兵庫県公立高校入試の理科の得点分析
②受験生にとって理科が難しい教科になる3つの理由
③兵庫県公立高校入試の理科の目標点
④兵庫県公立高校入試の理科で合格点をとるための学習法3ステップ
今回の講義では、兵庫県公立高校入試の理科の得点の傾向や偏差値別の目標点といった数字の部分、そして理科がどうして苦手になるのか、また実際の学習法をご紹介します。
兵庫県公立高校入試の理科の得点分析
まずは、平均点、80点以上取った受験生の割合、2020年の得点分布率をご紹介していきたいと思います。
兵庫県の公立高校入試の理科は難易度が高い。
このデータを見てもらえれば、もう一目瞭然です。
兵庫県公立高校入試の理科の過去4年間の平均点の推移は以下のとおりです。
- 2018年:36.1点
- 2019年:43.4点
- 2020年:55.1点
- 2021年:51.7点
また、受験生全員における高得点率(80点以上)は以下のとおりです。
- 2018年:0.1%
- 2019年:2.0%
- 2020年:11.4%
- 2021年:6.3%
また、2021年入試の得点の人数分布は以下のとおりです。
- 0~19点:3.1%
- 20~39点:24.4%
- 40~59点:37.6%
- 60~79点:28.6%
- 80~100点:6.3%
冒頭でもお話しましたが2018年は平均点36.1点、80点以上0.1%!
80点以上は1000人に1人しかいないということです。
本当に「半端ない」です。
2020年・2021年は以前と比べると解きやすい問題になりました。
ですが、今後も2018年のようなレベルの問題が出題されることは想定しながら勉強するべきだと思います。
兵庫県公立高校入試の理科の目標点
では、兵庫県の公立高校入試の理科でどのくらいの点数を目標にすればいいのかを示したのが次の表です。
偏差値 | 目標点 |
---|---|
偏差値64~69 (受験生上位10%) | 2021年入試:75点 目安:平均+25点 |
偏差値61~63 (受験生上位20%) | 2021年入試:70点 目安:平均+20点 |
偏差値58~60 (受験生上位30%) | 2021年入試: 65点 目安:平均+15点 |
偏差値55~57 (受験生上位40%) | 2021年入試: 55点 目安:平均+5点 |
偏差値53~54 (受験生上位50%) | 2021年入試:50点 目安:平均点 |
偏差値51~52 (受験生上位60%) | 2021年入試:45点 目安:平均-5点 |
偏差値48~50 (受験生上位70%) | 2021年入試:40点 目安:平均-10点 |
この表は偏差値別の目標点です。
たとえば偏差値60は受験生全体のおよそ上位20%にあたります。
その範囲に入るには2021年の入試問題であれば70点が目標になります。
高校別の偏差値と目標点の関係については以下の講義で解説しています。
>>【2022入試】兵庫県公立高校入試の平均点と各教科の傾向|高校別合格目標点)
受験生にとって理科が難しい教科になる3つの理由
では、どうして理科の平均点は低くなってしまうのか?
言い換えると、なぜ受験生にとって理科は難しい教科なのか?ということについて考えます。
受験生が理科を苦手になってしまう理由を知ることで、「自分はそうならないぞ!」と意識して勉強ができます。
そうすることで、平均点が低い理科でも高得点をしっかり目指せるようになります。
受験生にとって理科が難しい教科になる3つの理由
- ①定期テストとは違う問題形式で出題されるから
- ②理科は分野ごとの関連性が低い教科だから
- ③理科は勉強を後回しにしがちな教科だから
理由①定期テストとは違う問題形式で出題されるから
問題形式については一度過去問を見てください。
たぶんね、びっくりする受験生も多いはず。
というのも、問題文がとても長いんです。
他にも、図や資料から実験などを考察したり、数値を計算する問題も出題されます。
多くの中学校の場合、定期テストとは違う問題形式と考えていいでしょう。
では一つ、実際に出題された問題を見てみましょう。
これは2018年に出題された実際の問題の一部分です。
この大問には4つ小問が付いていましたがどれも正答率10%台以下。最後の(4)は正答率1%!!
A4の1ページにびっしり実験過程が書かれている。
定期テストでこんな問題を出す学校はあまり聞いたことがありません。
兵庫県の公立高校入試では、語句の暗記だけでは全く解けない問題が出題されるということです。
受験生の中には、「理科なんか暗記だけしておけば大丈夫でしょ?」って考えている人も少なくないですが全くそんなことはありません。
暗記が必要ないと言いたいわけではありません。
覚えるべきことをしっかり覚えることは必要です。
ですが、長い文章の問題の中で暗記した知識を使う練習をしたり、計算問題を解くための勉強をしなければいけません。
理由②理科は分野ごとの関連性が低い教科だから
理科は1年生から3年生までに学習する内容の単元間の関連が他の教科と比べて低い教科です。
例えば、英語では1年生で学習する文法は3年生になってからもずっと使います。
たとえばbe動詞の文法は1年生のはじめに勉強しますが、その後の学習でも何度も何度も出てきます。
ですが、理科では1年生のはじめに学習する植物の内容はその後ずっと出てきません。
他の単元も同様で、1年生や2年生で学習した内容をその後使うことがほとんどないんです。
同じ内容を繰り返し学習することがないので、他の教科と比べて過去に学習した内容を忘れやすい教科だといえます。
理由③理科は勉強を後回しにしがちな教科だから
理科はどうしても勉強の優先順位が英語や数学よりも低くなってしまいがちです。
そのため、1年生や2年生でできた苦手な単元をずーっと放置。
気づけば入試直前。
結局、苦手単元を克服できないまま入試がやってきてしまう受験生も少なくないです。
単元間の関連が低くて忘れやすい上に、優先順位が低くなりがち。
結局、1年生や2年生の内容で学び残しがあるまま入試に向かってしまう。
それが、理科という教科の特性です。
兵庫県公立高校入試の理科で合格点をとるための学習法3ステップ
それらの苦手になりやすいポイントを踏まえた上での、兵庫県公立高校入試の理科で合格点を取るための勉強法は次の3ステップです。
- 学習ステップ①一問一答の暗記と学校ワークレベルの問題演習
- 学習ステップ②過去問・予想問題を使ったテスト形式演習
- 学習ステップ③応用問題の演習(化学がオススメ)
ペースの目標は、年明けまでに一問一答の暗記を完成させ、学校ワークレベルの問題演習を行なうこと。
そして冬休みからは過去問などを使って実際のテストの形式に慣れていきましょう。
応用問題の演習は過去問の演習と並行して行ないましょう。
学習ステップ①一問一答の暗記と学校ワークレベルの問題演習
読み解く問題が多く、暗記だけでは解けない問題も出題される兵庫県の理科。
ですが、暗記は必要です。
問題を解く際には難問でも計算問題でもどんな問題でも、覚えた知識を使います。
そのため、暗記や知識の定着をしっかりやっていきましょう。
学校ワークレベルの問題集と一問一答問題集を組み合わせて学習するのがオススメです。
学校ワークレベルの問題集は、学研のニューコース問題集や文理の中学教科書ワークなどがオススメ。
もちろん学校のワークが中1から残っているという人はそれを使ってもOKでしょう。
そして、一問一答というのは短文の問題に答えるような問題形式のこと。
理科の一問一答問題集でオススメなのが旺文社の高校入試 入試問題で覚える 一問一答 理科。
具体的な学習の進め方は、旺文社の一問一答問題集を単元ごとに覚えて、覚えた単元の問題をワークで解いていくのがおすすめです。
理科がはじめから全然わからないあなたには映像授業がオススメ!!
学習ステップ①がなかなかうまく進まないという人もいるかもしれません。
「理科、はじめから全然わからんのだけど」という状態になっている受験生もいるでしょう。
そういう状態の受験生には、イチからの学び直しがオススメです。
イチからの学び直しでオススメなのが映像授業。
映像授業であれば、自分のペースで1年生の内容から短期間で学び直しを行なうことが可能です。
また、何度でも同じ内容の授業を見直すことができるので、苦手な単元の学習に最適です。
自宅のPCやスマホで学習できるのがスタディサプリ。
僕が運営している兵庫いぶき塾でも、来年度から基本的な知識の学び直しはスタディサプリを使って学習する方法の導入予定です。
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学習ステップ②過去問・予想問題を使ったテスト形式演習
兵庫県公立高校入試の理科は全国の公立高校の中でもトップクラスに難しいです。
そのため、一問一答の暗記と学校ワークレベルの問題演習が進められたら、過去問や予想問題を解いてテストの問題形式に慣れていきましょう。
問題を解いていく中で解説を読んでも理解できない問題というのが出てくることかと思います。
そんな時は必ず学校の先生などに質問をして、しっかり理解しながら進めていきましょう。
「過去問は何を使えばいいの?」
そんな疑問をたくさんいただきます。
いぶきWebスクールがオススメする過去問については以下の講義で紹介しています。
>> 兵庫県公立高校入試の過去問題集選び方ガイド【おすすめの3冊を徹底比較】
学習ステップ③応用問題の演習(化学がオススメ)
これは、偏差値60以上の上位校を目指す受験生にやってほしいことです。
というのも、たとえば最上位校を目指す場合は、平均+25点を目指さなければいけません。
これは、正答率の低い難問もある程度解く必要があるということ。
偏差値60以上の高校を目指す受験生は難問対策をしっかり行ないましょう。
そして、難問の中でも特に化学分野の学習がオススメ。
兵庫県の公立高校入試の理科では毎年化学の問題が20点程度出題されています。
それらを解ききることを目標にしましょう。
実際の勉強法は、近畿の高校入試の理科を使って学習するのがオススメです。
近畿の高校入試には、近畿圏の私立公立の入試問題が分野ごとに掲載されています。
兵庫県の公立高校入試のような難しい問題も載っているのでしっかり学習を進めることでそういった難しい問題を解く力をつけることが可能です。
今回のまとめ
兵庫県公立高校入試の理科の得点分析
平均点は例年40点~50点代です。
2018年は平均点36.1点、80点以上0.1%でした。
今後も2018年のようなレベルの問題が出題されることは想定しながら勉強するべきです。
兵庫県公立高校入試の理科の目標点
高校偏差値別の目標点をご紹介しました。
偏差値64~69の高校だと2021年の入試では75点。(例年の目安は平均+25点)
偏差値61~63の高校だと2021年の入試では70点。(例年の目安は平均+20点)
受験生にとって理科が難しい教科になる3つの理由
①定期テストとは違う問題形式で出題されるから
問題文がとても長く、実験の考察や、数値計算の問題も多く出題されます。
②理科は分野ごとの関連性が低い教科だから
1年生の内容はその後ずっと出てません。他と比べて過去に学習した内容を忘れやすい教科です。
③理科は勉強を後回しにしがちな教科だから
勉強の優先順位が英語や数学よりも低くなってしまいがちです
兵庫県公立高校入試の理科で合格点をとるための学習法3ステップ
学習ステップ①一問一答の暗記と学校ワークレベルの問題演習
暗記や知識の定着をしっかりやっていきましょう。
理科がはじめから全然わからないあなたには映像授業(スタディサプリ)がオススメ!!
学習ステップ②過去問・予想問題を使ったテスト形式演習
過去問や予想問題を解いてテストの問題形式に慣れていきましょう。
学習ステップ③応用問題の演習(化学がオススメ)
偏差値60以上の上位校を目指す受験生は難問対策を行ないましょう。
理科は暗記だけでは点数を取ることができない教科です。
基本的な知識をつけたあとは過去問や予想テスト、近畿の高校入試などを使って難しい問題を考える学習を進めていきましょう。
今回の講義は以上です。
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