なぜ兵庫県の公立高校入試では内申点は高いのか

みなさんこんにちは。
兵庫いぶき塾 塾長の篠原です。

先日、中学校2年生の保護者様よりご相談を頂きました。
そのメールはこのような内容でした。

入試制度における疑問がありまして、兵庫県の入試制度にあります、「学力検査×0.5」というところの「0.5」はどういった意図があるのでしょうか。

学力検査500点満点+内申点250点満点=計750点満点で計算という方法でも、わかりやすいのに…と、素人ながらに疑問が残り、今回メールさせていただいた次第です。

学力で勝負というよりは、お行儀のいい子を獲得していきたいという公立高校側の狙いみたいなものがあるのでしょうか。
もし可能でありましたら、アドバイスを頂戴できますと大変心強く思います。

他にも、内申点に関する質問はよくいただきます。
「どうして兵庫県の公立高校入試はこんなに内申点が高いのか!」といった内容の言葉は、ネット上でもたくさん見かける言葉です。

今回は、兵庫県の公立高校入試で内申点の占める割合が高い理由をお話していきたいと思います。
内申点が高い理由を考えるためには兵庫県の公立高校入試の歴史から考える必要があります。

今回の内容は私の推測に過ぎないことをご理解いただいた上でお読みください。

なぜ兵庫県の公立高校入試では内申点は高いのか

1つめ:なぜ兵庫県の公立高校入試では内申点の割合が高いのか

2つめ:内申点が高すぎないか?ということへの答え

今回お話する内容は以上の2つです。
それでは、兵庫県の公立高校入試の内申点が高い理由についてお話していきたいと思います。

YouTube版もあります

YouTubeでも今回の内容をお話しています。
耳だけで理解できる内容になっています。

内申点の割合が高い理由は総合選抜の影響が残っているから

なぜ兵庫県の公立高校入試では内申点の割合が高いのか?
結論から言うと、総合選抜の影響が残っていることがその大きな理由です。

総合選抜とは

総合選抜というのは、西宮市や宝塚市など現在の第二学区に属する市などで1950年代から2010年まで取り入れられていた入試方式です。
この入試方式では公立高校には校区が定められていました。
そのため公立高校に合格した生徒は、自動的に自分の住んでいる場所によって進学する高校が決められるという入試方式です。

そして、総合選抜は学力を最重要視した高校入試ではありません。
普段の生活態度が重要視される高校入試の方式です。

なぜそのような入試方式が導入されていたのかと言うと、導入された1950年代当時の社会的な問題があります。
1950年代は子どもの数が増えていました。
その中で、私立高校が人気だったようで、公立高校の入学率が低下していました。

また、その当時は中学を卒業してすぐに働くことも珍しくない時代です。
同じ中学校内に家庭的な事情などで中卒で働くことが決まっている生徒と私立高校を目指す生徒の両方が存在していました。
そのため、中学校内でどんどん生徒間の学力の格差が広がったそうです。

当時の中学校の先生は補習授業や習熟度別授業などで大変だったようです。
中学生の学力差は広がり、すこし荒れている中学校も多かったそうです。
そして徐々に高校進学率が上昇していくのに伴い、高校間の格差がどんどん広がり受験競争が激化しました。

そんな中で公立高校の高校間の格差をなくしていくために取り入れられたのが総合選抜です。
格差をなくしていくことを目的とする総合選抜なので、学力を重要視しているわけではないのです。

結局、住居している市内で校区によって通学する高校が割り当てられるという総合選抜にはいくつか問題点がありました。

例えば、西宮市の北部には高校がなかったので、北部の生徒は一度宝塚市を通って中部の高校に通ったり、それに伴って中部の生徒は南部の高校に通わったりと最も近い公立の学校に通えていたわけではなかったんです。
かなりいびつな状況でした。

この北部というのは具体的には、兵庫いぶき塾の生徒の多くが通う塩瀬中学校のことです。
塩瀬中学校の生徒にとっては、西宮市の高校に通うよりも、宝塚市の高校のほうが断然近いです。

その結果、私立高校を希望する中学生も多かったんです。
私自身が高校受験生だった今から20年ほど前にもまだ総合選抜が取り入れられていました。

・学力が抜けて高い中学生は難関私立高校に進学。

・学力が中程度の中学生は公立高校(総合選抜)に進学。

・学力が低い中学生は私立高校に進学。

私と同じ世代の方は同意してもらえると思うのですが、少なくとも2000年代の総合選抜末期の中学生の進学のパターンはこういった進学でした。結局、総合選抜での入試は最後まで残った宝塚市では2010年まで行われました。

要は、「学力を重要視せず高校間の格差をなくすという方針」はつい10年前まで行われていたんです。
そのため、兵庫県下全域で導入されている複数志願選抜にもこの影響は残っているんです。

もちろん学力上位から高校を選べる現在の制度では学力の重要度も高まってきています。
ですが、同じように普段の生活態度も重視しますよ。というのが兵庫県の公立高校入試です。
現在でも他地域と比べて内申点が重視されている理由はこういったところだと考えています。

内申点が高すぎる?

「兵庫県の公立高校入試は内申点が高すぎる」とか「中学校での生活態度が高校入試に大きく影響するって変じゃないか」という意見をよく見かけます。
ですが、この入試制度は大変よくできていると感じています。
なぜなら、私自身がこれまで中学生と高校生を指導してきた経験として、内申点というのはしっかり学力と比例すると感じるからです。

内申点を上げるためには中学校の先生に媚びないとダメ?

内申点、要は生活態度が重視されているということで、中学校の先生に媚びたり無理に自分を抑えたりする事が必要なんじゃないかと感じておられる方も多いようです。

媚びたり、無理におとなしく過ごしたりする必要はありません。
内申点というのは先生の好き嫌いなどが反映されないように評価の基準が決まっています。

内申点を決める通知表の評定には評価基準が細かく決まっています。
日々の授業態度・宿題提出や忘れ物の有無、あとはテストの点数などです。
なので、先生の生徒に対する好き嫌いなどを入れる余地はほとんどありません。

そして、学力が高い生徒ほど、これらの授業態度・宿題提出・忘れ物など日々のやるべきことをしっかりやる生活を送っています。
そして反対に言うと、内申点の基準となるポイントを疎かにしたままで成績が上がるということはありえません。

結局、内申点はかなり正確に学力の評価をしていると感じます。

日々やるべきことをコツコツやろう

これで今回の記事はおしまいです。

最後に結局兵庫県の中学生はどうすればいいのかということをお伝えします。

日々のやるべきことにしっかり取り組み、学力アップを目指すというのが正しいと思います。

別に内申点を怖がる必要も、無理に学校の先生に取り繕う必要もありません。
しっかりやるべきことをやって学力を上げていけば大丈夫です!

 

 

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